天然素材にこだわり抜いて革を内部から蘇らせる!
素材にやさしく革靴の寿命を限界まで伸ばしてくれる
【TAPIR】(タピール) LEDER PFLEGE
店長青山です、
実際に当店へいつもご来店下さっているお客様はこの話がお分かりになるかと思うのですが、レジ台の前にシューケア用品を入れている木の箱があります。
もちろん、普段、中古の革靴を手入れするのに使用しているのはこれだけではありません。
他にも色々とあるのですが、基本的にすぐ使いたいようなアイテムはこちらに入っています。
で、実はこちらの木箱に結構前からずっーと入っているシューケア用品があるのです。
かなり素晴らしいアイテムなので店長青山の愛用品です。ですが、今までその商品をブログでは公表していません。
聞かれた場合は答えていましたが自分から特には紹介して来ませんでした。
なぜならばそれは当店が正規販売店をしている【M.モゥブレィ】の商品ではないからです。
「すぐに入手出来ない物をこちらで用意もせずにご紹介だけしてお客様に探させてしまうのも不親切かな?」
と考えていました。
ただ、空気が乾燥する季節になってきて革靴にこちらのクリームを使用していると、
「やっぱり、すごくいいな!」
と改めて最近思いましたので今回ご紹介します。
そのクリームはこちら、
「タピール レーダーフレーゲ」です。
天然素材にこだわり抜いたブランド TAPIR(タピール)
1983年にドイツで創業したTAPIR(タピール)。
天然素材だけを使った材料に徹底的にこだわって皮革ケア用品を作り続けている
Tapir Wachswaren 社(タピール・ヴァックスヴァーレン)
のブランドです。この
「天然素材だけを厳選して材料にしている」
という点がかなり特徴的なブランドです。
このブランドが誕生したきっかけというのも当時、
「天然素材だけで作られている革靴用のワックスが無い」
という事だったといいます。
現在でも市販されているシューケア用品の大半には石油を化学合成させた成分が入っています。
その方が値段も安く、製法が簡単で、なおかつ大量生産できるからです。
しかし当然の事ですが石油化学合成された成分はもともと自然界に存在する物ではありません。
なので、人体にも環境にも多大なる悪影響を及ぼします。
でも、ここでちょっと考えてもらいたいのです。
人間が革と付き合ってきた歴史ってどれくらいあると思いますか?
これは有史以来、人間が動物を食料として狩り、その副産物として残った皮を利用して来た時からあるわけです。
それに引きかえ、石油を化学合成して作った商品は近代になり石油が大量に消費されるようになるまでは存在すらしていませんでした。
じゃあ、それより以前は一体どうやって革を手入れしてきたのでしょうか?
このような着眼点から生まれたのがタピールの製品となっています。
数多くの文献を当たり、19世紀に存在した革クリームのレシピを見つけ出し、それを元に試行錯誤の上に編み出された物がタピールの靴クリームなのです。
【TAPIR】LEDER PFLEGE タピール レーダーフレーゲ
店長青山が使用している製品はタピールのレーダーフレーゲという皮革用乳液タイプのワックスです。
タピールには
【TAPIR】
レーダーオイル
という、とても有名で人気のあるオイルがあります。汚れを落としながら油分も補う事が出来る素晴らしいオイルです。
油分をたっぷりと染み込ませた革を使っているブーツなどには特に相性が良いと思います。
このようにお伝えすると
「このレーダーオイルを普通の革靴に使用しては駄目なのですか?」
という疑問もあるかとは思います。
もちろん、レーダーオイルを革靴に使用して頂いても全く問題ありません。
ただ、店長青山の個人的な好みとしてドレスシューズなどの革靴には今回のレーダーフレーゲを選んで使用しています。
なぜならば、レーダーオイルはレーザーフレーゲよりも油分が強いのでドレスシューズなどに使うと革の色が濃くなってしまうからです。
特にブラウン系のシューズは上手く使わないと油分でシミになります。
その点、今回のレーザーフレーゲはワックス主体のクリームですのでドレスシューズにも使いやすいかと考えています。
天然素材で革に浸透する皮革用乳液クリーム
そして、タピールは企業理念として積極的に製品情報を一般に公開しています。
普通に考えたら、ライバル会社に研究されて真似される危険が高いので出来るだけ製品情報は隠したい所だと思います。
しかし、タピールは製品に使用している原料、使用目的、産地などの情報を一般にも提供しているのです。
例えば今回のレーダーフレーゲに使用されている素材もどのような物が使用されているのか全てわかるようになっています。
タピールは製品の材料に原産地が確かな物しか使用しません。
それぞれの植物性原料は、すべて有機栽培された物だけを使用しています。遺伝子組み替えされた物に関しては一切使用していません。
採集・精製もそれぞれに適した方法で行なわれています。
そして更に品質にもこだわり優れた原料素材を徹底してどこまでも追求しているのです。
これによって消費者の方には安心して製品を使用してもらう事ができます。本当に凄まじいほどのこだわりようです。
ここまで追求して皮革ケア用品を作っている会社が他にあるでしょうか?
ちなみに、上の写真にある今回のレザーフレーゲの原材料情報はこのようになっています。
レザーフレーゲに入っている天然素材の数々
【ミツロウ】
原産国 ヨーロッパ
柔らかいワックスで、皮革によく浸透し防水効果があります。
【カルナバロウ】
原産国 南アメリカ、ブラジル
硬いワックスで、艶を出す効果があります。ブラジルのカルナバやしの葉から採ります。
【ホホバオイル】
原産国 北アメリカ
ホホバの木の実のワックスで油脂分が豊富でよく浸透し、革に柔軟性をもたらします。
【オレンジテレピン】
原産国 南アメリカ、アメリカ合衆国
天然の溶剤で、香りがよく硬いワックスを溶かすのに使います。オレンジの皮から蒸留して作られます。
【バルサムテレピンオイル】
原産国 ポルトガル
天然の溶剤で、硬いワックスをクリーム状にするのに使います。松の樹液を蒸留して作られます。
【植物性ステアリン】
原産国 フィリピン
ココナツ油脂またはパーム油から作られます。革に浸透して防水効果をもたらします。
【アンモニア】
原産国 ドイツ
ワックスやテレピンを水と乳化させるのに使います。
このように製品に使用している材料や目的もタピールは全然隠さずに提供しています。
伝えていないのは商品のレシピだけ、という姿勢で製品を作り続けているのです。
レーダーフレーゲ乳液の使い方と手入れ方法
それでは実際に今回のレーザーフレーゲの使い方をご紹介します。
このクリームは表革のお手入れに使用する乳液タイプのワックスです。
クリームの中には革の奥まで浸透する蜜蝋やホホバオイル、そして表面にツヤを出すカルナバロウなどの成分が入っています。
実際に使うと、内側にじっくりと浸透しつつも革にツヤが出てくるような感覚があります。
使用方法はとても簡単です。
ステップ1
使う前にはビンを良く降って中の成分にかたよりが無いようにします。
ステップ2
などの柔らかい布に少量をとり馴染ませます。伸びの良いクリームですので一度にたくさん取り過ぎないようにします。
ステップ3
革の表面に薄くクリームを塗り広げていき、成分を馴染ませていきます。
ステップ4
塗り込んだクリームは15分ほど時間をおいて革に浸透させていきます。
ステップ5
ホースブラシなどのコシの柔らかいブラシ、もしくはソフトな感触の布で磨いていきます。綺麗に磨きこむ事ができたら完成です。
店長青山の感覚的には磨き終ってからも、少し置いておくと更に革の内側からも光ってくるような、そんなイメージがあります。
内部に浸透したワックスが時間が経つと革に栄養分を与えて定着したような、そんな風に想像しています。
いかがでしたでしょうか?
使い方はとても簡単ですが乾燥して栄養分が抜けてしまった革に浸透して、皮革を蘇らせてくれるクリームです。
高品質の天然素材を使用してるので素材にも優しくあなたの革靴の寿命を限界まで伸ばしてくれます。
靴のお手入れ、メンテナンスが楽しくなる様なアイテムだと思います。
TAPIRの企業としての取り組み
タピールは企業として環境負荷の軽減に尽くし、ドイツ自然保護連盟の活動を積極的に行っています。
また動物愛護の立場をとり。製品の開発製造にあたり動物実験の実施も委託もしていません。
さらに、南アメリカに生息するバクの保護基金を支援しています。
このブランドのトレードマークは
TAPIR(バク)なのです。
タピールは製品の効果も、天然素材という材料も良いですし、企業としての姿勢も素晴らしいです。
大量生産、大量消費の時代にあって利益より理念を優先することは難しい事だと思いますがそれを見事に実現させています。
これからの時代、21世紀に選ばれて残っていく企業というのはこのような会社なのではないでしょうか。
あなたも是非一度、タピールのアイテムを使ってみて下さい。
シューケア用品としては多少、お値段的に割高感があるかもしれませんが、効果性能だけでも充分に元が取れるだけの製品です。
そして、まだタピールを知らないお友達やお知り合いの方にこの記事をシェアなどして教えてあげて下さい。
お友達はタピールの素晴らしい製品の良さを知り、感激してあなたに感謝する事でしょう。
それではまた!