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【 3ヶ月間、風呂に入らない
美しい女性 】

店長青山です、

前回に引き続き【Church’s】BURWOODの
お手入れの模様をお伝えします。

ここまでの間に靴ヒモを外し、
ブラシをかけてホコリを落とし
水拭きをしてきました。

今回はクリームを使用したお手入れの
手順をお話します。

前回、靴を水拭きをしたので
革の外側についた汚れはある程度、
拭きとれましたよね。

ですが、革の内部には今までに
染み込んだ汗や汚れや古い靴クリームが
まだまだ残っています。

この染み込んだ汚れをきちんと
お手入れ前にキレイに取り除けるかどうかで
靴磨きの80%は決まってしまうのです。

革靴のお手入れは女性のお顔の
スキンケアと
全く一緒です。

想像してみて下さい。

とても美しい女性がいます。

彼女は朝、起きたらキレイに丁寧に
お化粧をして電車に乗ってお仕事に行き
1日を過ごします。

彼女のお顔はお仕事の間に汗をかき、
ホコリが付き、お化粧は崩れ、
そして1日の疲れで肌がくたびれてきて
しまいます。

で、また電車に乗ってお家に
帰ってくるんですけれども

顔も洗わず、お風呂にも入らず、お化粧も
落とすことなく、汗をかいたまま
その日はそのまま寝てしまうのです。

そして、次の日の朝起きたら
お仕事に行く前にキレイに丁寧に
昨日と同じお化粧を

 【 顔も洗うことなく 】

するのです。

そしてそれを毎日毎日、お風呂も入らず
昨日のお化粧の上から重ね塗りをして
3ヶ月間、厚化粧を続けていきます。

これを聞いてあなたは
どう思いますか?
とても美しい女の方なんですよ。

 

「 汚そう… 」
「 不潔! 」
「 肌がボロボロ (涙)」 


ん!?

 むしろ好み♡ 」!?

 

ま、あなたの個人的な好みはとても
素晴らしいと思うのですが、彼女の

「 お肌にとっては絶対によくない 」

ですよね。

でも、革靴に対してはあなたは平気で
このような事を続けているのです。

革靴も元は動物の皮膚からできていますので
この女性のお肌と全く一緒です。

靴のお手入れを熱心に一生懸命される方は
たくさんいらっしゃるのですが、その割には

【 汚れ落としに重点を置いていない 】

方が多すぎます。

「 靴クリームは持っているけど
リムーバーはもっていない 」

という方はこの
「 3ヶ月間、顔を洗わない女性 」
と同じです。

もう、何年もお手入れをしながら
履いている靴なのに、

「今までに一度もリムーバーを
 使用したことがない」

という方も珍しくありません。

あなたの靴磨きの目的が

●靴をきれいにして見た目を良くする事
●靴のコンディションを良くして
長持ちさせる事

にあるのならば、
リムーバーを使用して汚れを落とすことは
絶対に必要です。

これは女性のお顔で言う所の
洗顔と全く同じなのです。

革靴はさすがに女性の大切なお顔とは
違いますので、毎回毎回必ずリムーバーで
汚れを落としてくれとは言いませんが、

靴クリームを塗るお手入れを
3回したら
1回
クリーナーで古いクリームや

汚れを落とすケアをしてください。

この、汚れをきれいに落とせるかどうかで
「革靴が10年も長持ちしていつまでも
 キレイに履き続けることができるのか」

それとも
「革の内部に残ったクリームが
カビの原因となり、
汗が白く塩浮きして
革がすぐダメになってしまうのか」

の分かれ目となってしまうのです。

それほどまでに、この汚れ落としというのは
靴磨きにとって重要な作業になります。

店長青山的には

「この汚れ落としさえしっかり
していれば、後の作業は適当でも
ある程度何とかなってしまう」

と思っていますし、実際にそうだと
現場で作業をしていて感じています。

ですのであなたには、リムーバーを使用した
お手入れをする事を強くお勧めします。

店長青山がおススメするのは
【M.モゥブレィ】のステインリムーバーです。

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【M.モゥブレィ】
ステインリムーバー

ステインリムーバーは
水性の汚れ落としです。
使い方もとても簡単です。

ステインリムーバーを染み込ませた布で
軽く革の表面をなでるように
拭き上げていきます。

これにより革の内部に染み込んだ
リムーバーが汚れを内部から
浮かしてくれます。

表面に出てきた古い靴クリームや
汗で染みた塩分、余計な油分などを
布で拭きとり除去する事ができるのです。

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リムーバーでふきあげた布には
古いクリームや汚れが付着して、見た目にも
汚れていたのがわかります。

そうしたら布の汚れた面を変えて
新しい布の面にリムーバーを
染み込ませてからさらに拭き取る事を
繰り返していきます。

この作業で靴全体を拭き上げる事が
できたら終了です。

リムーバーでふきあげた革は
ツヤ感が無くなりマットな感じで
曇って見えます。

これが汚れが落ちたサインです。
ツヤ感が無くなり、くすんで見えたら
革が【すっぴん状態】になったと
思ってください。

ここまで来たら、下準備が終りました。
いよいよお待ちかねですね!
靴クリームを革に塗っていきます。

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今回は2種類のクリームを
使用していきます。

この【Church’s】 BURWOODは
かなり状態が良く、色の補色は
あまり必要ないと判断しました。

ここで基本的な色の使い方をお話しておきます。

まず、新品に近い状態の靴 
クリームを入れていく場合ですが
当面の間は
【 無色のクリーム 】
を使用していきます。

色付きの靴クリームを塗ると、
どうしても靴の色がそのクリームの色に
影響されて変わってきてしまいます。

なので、

原則として新品に近い状態の時は
もともとその靴のブランドが表現していた
【 靴本来のオリジナルの色 】
を活かすお手入れをしていくようにします。

もちろん、
最初から色付きのクリームを使用して
あえて革の色に変化を付けていく事も
できます。

ですが、

新品に近い状態の時というのは
そのブランドがイメージして
出している革の色をまだ靴が
キレイな時に楽しめるわけですよね。

なので、
革靴がまだ新しいうちは無色のクリームを
使用した方がオリジナルの革の色を保てるので
店長青山的には無色の物をおすすめています。

で、

今回のバーウッドに関してですが、
つま先部分だけ少しネイビーのクリームで
色の補色をして、全体的には無色のクリームで
ケアすることにしました。

しかし、ここで問題が出てきました。

バーウッドは靴全体やウェルトなどを縫っている
ステッチの色が【 白 】なのです。

通常であればペネトレイトブラシを使用して
コバの隙間にまでクリームを
入れたい所ですが、ブラシを使用すると
白いステッチにもネイビーの色が
付いてしまいます。

ですので今回は、細かい部分に対して
指でクリームをとって塗り込んでいきます。

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これでつま先部分にネイビーのクリームを
塗ることができ、きれいに仕上げることが
できます。

で、

もしですね、ステッチや付けたくない
部分にまで色のクリームが付いてしまった
場合にはどうずればいいのでしょうか?

そのような時の簡単な対応方法があるので
お伝えしておきます。

それはですね、あらかじめ
お手入れの前に綿棒を用意しておくことです。

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コバのステッチにクリームなどの
色がついてしまったら、すぐに
ステインリムーバーを綿棒に染み込ませて
付いてしまったクリームをふき取るのです。

これで問題なくキレイになると思います。

ポイントは付いたら時間をおかずに
すぐ拭き取ることです。
なので、綿棒はあらかじめ
用意しておいた方が良いですね。

ここでも、ステインリムーバーは
大活躍してくれる心強いアイテムです。
靴磨きをする場合は常に一本用意しておき
フル活用させてください。

さて、

今回もここまでで大分長く
なってしまいました。

いよいよ次回は最終章、
仕上げまでのお手入れをお伝えしたいと思います。

●考えれば小学生でもわかるのに
あなたが今まで何気なくやってしまっていた
クリームの付け方の根本的な間違いとは?

●店長青山が今までブログに一切
書いてこなかったコバをきれいに仕上げて
靴の印象を数段アップさせる方法

●これを会社や学校で女の子に教えてあげれば
あなたの印象は
劇的にアップしてモテます。
1円もお金をかけることなく

女の子の靴を可愛らしく魅せる
あるテクニック

などをお伝えします。
お楽しみに!

それではまた!

※ お勧め参考記事

●第1回
【Church’s】チャーチBURWOOD
バーウッドを磨いてみた!

●第3回
続編【Church’s】BURWOOD
をお手入れしてみた!

合わせてお読み頂くと
今回の革靴に対する理解が
より一層深まります。