店長青山です、
レザータンパッドという製品があります。
【club VINTAGE】
レザータンパッド
靴の甲のベロの裏に貼るパッドのことです。ちょっと聞きなれないアイテムだとは思います。
しかし、革靴のサイズ調整などには非常に効果的なアイテムの一つです。
特にローファーなどのスリッポン系革靴のサイズ調整に威力を発揮します。
この靴用のタンパッド、アメリカでは割とスタンダードなフィッティング調整方法です。
ただ、ヨーロッパの市場ではあまりポピュラーではないらしく革靴のサイズ調整にもお国柄が表れているようですね。
このシュータンパッドを使用するシチュエーションは主に三つあります。
1、甲部のベロ部分が当って痛い場合。
2、内羽根式の靴等の紐を締めた際、完全にそれが閉じてしまう場合。
3、スリッポンシューズ等のサイズ調節の場合。
これらの用途について一つづつご説明していきます。
また、今回の内容に関しては日本で初めて【Udemy】に革靴関連のコースを公開した店長青山の動画講座があります。最初の3つのレクチャーに関してはプレビューにて無料視聴できますので、ご覧下さい。
もうこれで革靴を履いても足が痛くならない!合わない革靴を簡単に調整する3つの対処方法
【ベロの裏部分が甲に当たって痛い場合】
まず一つ目は【ベロの裏部分が甲に当たって痛い場合】です。
ベロ部分があたって痛い場合はおおよそ2種類の原因があります。
靴そのもののサイズが小さくて痛い場合とベロの縫い目などが当たって痛い場合です。
サイズその物が小さい場合は甲高用ストレッチャーを使用して靴の革を伸ばします。
レザータンパッドを使うケースは縫い目などが当って痛い場合です。
パッドを当てる事によってクッション代わりに使うのです。
糸の縫い目は擦れるとかなり気になりますし、我慢して履くにはとても痛いものです。
パッドを当てる事によっててきめんに痛みが解消しますので是非、活用してみて下さい。
また、二つ目は
【 靴ヒモを閉じた時に合わせ目が閉じてしまう場合】
です。
これは靴を履いて紐を結んだ時に
『 甲の合わせ目がやや開いていた方が見た目がキレイ』
という外見上からの理由があります。
一般的にはここの開きが合わせ目の最も上部の箇所で5ミリ~1cm程度、開いていると美しいとされています。
靴ヒモを結んだ時に甲の部分がぴったりと閉じてしまっている場合はシュータンパッドを使用してみて下さい。
タンの裏にパットが入る事によって甲の高さが調節されちょうど良くきれいに合わせ目が開きます。
履いている時に美しく見える事も革靴の大事な要素の一つです。
革靴を履いた際にご自身の靴がどう見えるのか確認してみて下さい。
実を言うとこの合わせ目が開く現象は、最初から大き目の靴を選んだ場合だけに限らず起こる現象です。
革靴が新品の頃はちょうど良くても履きこんでいるうちに、靴の中物が沈み込み、ゆるくなってくることがあるのです。
そうすると、初めの頃はちょうど良かった靴も甲が閉じてしまうことがあります。
そんな時はレザータンパッドを装着して甲の合わせ目がきれいに開くように調整すると便利です。
足と甲の部分の隙間が埋まりフィティングも良くなりますのでおススメです。
最後にシュータンパッド使うシチュエーションの3つ目です。
主に
【スリッポンやローファーなどの革靴のサイズ調節】
に使用します。
足の甲が低い人で最初から革靴を履いた時に靴との間に隙間ができてしまう場合に使用できます。
また、新品から履きこんでいくうちに靴の中物が沈み込んでゆるくなってしまった場合などにも有効です。
空いている空間をシュータンパッドでを埋めるのです。
この場合、
「中敷きの部分にハーフインソールを敷けばいいのではないか?」
という考え方もあります。
足の裏から底上げして空間を埋めるというアプローチです。もちろんそれも一つの方法です。
ですが、履きこんだ靴の場合、自分の足の形の状態でインソールや中物が沈み込んでいます。
その場合、インソールを入れる事によりせっかく自分の足の形になじんだ履き心地の感覚を無くしてしまう事になるのです。
そう考えるとレザータンパッドで甲部分を埋めたほうが合理的でもあります。
足裏のフィット感覚を変えずにサイズを調節する事ができるからです。
このように靴を履いた時の美しさ、痛み、サイズ調整までできるのがレザータンパッドです。
【club VINTAGE】
レザータンパッド
ぜひ、活用してみて下さい。
それではまた!
※ お勧め参考記事
合わせてお読み頂くと今回のお手入れに対する理解がより一層深まります。