履いている足元の靴を
見られる場面

店長青山です、

前回、

「足元を見る」という言葉の由来

をお伝えしました。

では実際に現在において
「足元を見られる」
行為はどのように行われて
いるのでしょうか?

今回は深く掘り下げて
考察していきたいと思います。

rigaikankei

「足元を見る」という行為は
良く知られた所でいうと
やはり接客業の場合において
行われるケースが多いようです。

販売、もしくはサービスを
提供する側が

「どのようなお客様なのか?」

を知るための判断材料と
して足元の靴を見ている、
という事です。

また、仕事においては
自分が応対する相手、
クライアントが

「どのようなステイタスの
持ち主なのか?」

「人となりはきちんと
しているのか?」

を理解する、知る事は
とても重要です。

ですのでその場合も
足もとの靴を見て相手を
判断する事は有効な手段と
なり得ます。

このように
ビジネスの場においては
相手の足元を見る行為が
頻繁に行われています。

なぜならばそれは

『 直接現金に関わる問題 』

だからです。

利害関係が大きくなればなる
ほど、相手の履いている
靴がどのようなものなのかは
重要度を増します。

相手のステイタスの高さが
そのまま自分の所に
転がり込んでくるキャッシュの
大きさに直結する可能性が
高いからです。

HOTELのDOORMANは
靴を見て客を知る

例えば海外では
それなりのホテルに
泊まると入り口やエントランス
付近にドアマンという呼ばれる
係りの者がいます。

お客様がホテルに入る時に
「ドアを開ける」
という業務をします。

また、ホテルに到着した
お客が車から降りる際に
荷物を運ぶのを手伝って
くれます。

その荷物を「ベルマン」と
呼ばれる部屋までお客を
案内する係に渡して
くれるのです。

このドアマンは
ホテルに滞在するゲストが
初めて接触するホテル側の
人間でもあります。

熟練のドアマンになると
ホテルに初めて訪れたゲストが
履いている革靴を見るだけで
そのホテルのどの部屋に
泊まるのか大体推測が
付くようになるそうです。

履いている革靴の種類や
ブランド、手入れの具合などで
ゲストのステイタスを即座に
判断しているという事に
なります。

ビジネスでは足元を見ると
現金に直結する

では、なぜホテルの
ドアマンはお客の足元をみる
習性があるのでしょうか?

答えは簡単です。

それが自分の収入に
直結するからです。

ホテルのドアマンは
滞在するゲストの荷物を
運ぶ事で「チップ」を
サービスの対価として
受け取ります。

チップをもらう仕事に
就いている従業員は
その分、最初から給料が安く
設定されているのです。

なので、

教養があり、マナーも上質な
優良ゲストに素晴らしい
サービスを提供する事が
彼らにとってきちんとした収入を
得る為に必要な事となります。

お金を持っていそうな
ゲストからはチップをはずんで
もらう事も可能かもしれません。

彼らにとってチップとは
給料の一部なので、チップを
きちんと払ってくれる
お客なのかどうかは
生活に結びつく切実な
問題なのです。

職業柄、相手の足元を見ることが
習慣化している由来です。

ホステスや銀行員も
相手の靴を見る

また、相手の靴を見る
という事で知られているのは
高級クラブのホステスや
銀行員などです。

ホステスはお客のスーツや
時計を見てお金を持っている
人間かどうか判断するそうですが
履いている靴も重要な
ポイントのようです。

着ているスーツや時計などは
他人から見られやすい箇所の為
それなりに気を遣う人も多いです。

しかし、足元に関しては
スーツなどと比べ、
一般的には普段からじろじろと
細かく観察される事は
少なくなります。

いきおい、お金をかけたり
気を使うのは後回しに
なりがちです。

その足元の部分にさえ
気を使い、良い靴を履き
手入れに手間やかけている
人間は

余裕のある人間 =
お金を持っている客

と認識されます。

金払いの良い優良客に
なる可能性が高い、と
判断される事になります。

同じような理由から
融資でお金を貸し出す
銀行員は相手の履いている
靴を見て人となりを
判断します。

足元まで気が回らず、
汚らしい靴を履いている人間は
きちんとした人物と
みなされません。

融資でお金を貸しても、
返済が滞る可能性があると
判断されてしまうのです。

利害関係が大きいほど
履いている靴まで見られる

このようにホテルマンでも
ホステスでも銀行員でも
足元まで観察する職業の
共通点は

【 関係性に現金が絡む 】

という事です。

彼らにとっては
ビジネスなのですから
当たり前です。

このように、
あなたと関わる事によって
生じる利害関係が大きければ
大きいほどあなたの足元は
相手に見られる事になります。

あなたとの間に利害関係がなく
今後も付き合いを続ける
可能性が全くないのであれば
履いている靴がどのような
物であれ、あまり重要視
されないでしょう。

特別、靴に興味があったり
相手のファッションを見るのが
好きな人でなければ、過去に
あなたが何を履いていたのか
なんて他人は覚えていません。

あなたはいつも乗っている
電車にて、最後に見かけた
サラリーマンがどんな靴を
履いていたのか
覚えていますか?

おそらく、普通の人は
記憶にすらないと
思います。

なぜならばその人は
あなたの人生になんの
利害も損得も与えないからです。

相手の足元の靴まで見て
人間性を判断する必要性が
そこには存在しません。

現金が絡む場面ほど
履いている靴を手入れする

これらのような事柄から
わかる事は、あなたにとって

利害関係がある相手と会う時ほど
履いている靴にまで気を遣う
必要がある

という実態です。

この場合、履いている靴が
綺麗な方があなたにとって
メリットが大きいという
事実なのです。

日本という資本主義社会で
生きている限り、そこに
利害関係が生じれば裏には
現金との関わりがあるのです。

少なくとも、
あなたが社会に出てビジネスの
場面に携わっているので
あれば履いている靴に気を遣う
必要はあるでしょう。

汚くて気を使っていない革靴を
履いているより、きちんと
手入れをした美しい靴を
履いている方が社会的には
確実に有利なのです。

あなたの足元は

現金に直結している

いう現実を理解して
おいて下さい。

それではまた!

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